加計学園「獣医学部校舎」が貴重な文化財古墳を大破壊
安倍首相の「腹心の友」である加計孝太郎氏が理事長を務める「加計学園」が愛媛・今治市に校舎を建設中の獣医学部。来春の開学に向けて急ピッチで工事が進んでいるが、実は建設地は、市内でも貴重な歴史的文化財が発掘された場所だ。6世紀後半(古墳時代後期)の前方後円墳「高地栗谷1号墳」で、獣医学部の校舎はその古墳を破壊して建てられるのだ。
「高地栗谷1号墳」は市が2003年に一帯の発掘調査を行った際に見つかった。全長約30メートル、後円部の直径約18メートル、前方部の長さ約12メートルで、愛媛県内でも珍しい装飾用の水晶玉や馬具、須恵器の高杯形器台などが出土。市教委は当時、「地域の首長クラスが埋葬されていたのではないか。貴重な発見」と高く評価。文化振興課のホームページでは今も、その貴重な資料が閲覧できる。
ところがだ。今回の加計学園の獣医学部建設工事では、その貴重な古墳=墓は跡形もなくブッ壊され、「大動物実習棟」や「動物教育病院」などが建つ。市教委に確認すると「発掘した時点で、すでに保存状態があまり良くなく、記録保存とした」(文化振興課)と説明するが、埋葬者は草葉の陰でビックリ仰天しているに違いない。
建設地では他にも「高地栗谷Ⅲ遺跡」や「高地栗谷Ⅰ遺跡」なども見つかっているが、すべてパー。これでホントにいいの……?