北にSLBM発射の兆し 米朝開戦へ緊迫の2週間が始まった
米東海岸を射程に収めるICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射に成功した北朝鮮の新たな動きに米国がピリピリしている。
米メディアによると、国防当局者が北朝鮮によるSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の発射兆候に言及。「極めて異例で前例のないレベル」での潜水艦活動がみられ、潜水艦の拠点である新浦海軍造船所で7月に3回目の「射出実験」が地上で実施されたという。ICBM発射からわずか2日後のことで、SLBM開発も同時並行して急ピッチで進めているのだ。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は言う。
「国防当局関係者の見解がメディアを通じて流れるということは、米国はコトの重大性に気づき、本腰を入れるサイン。政権内の対北強硬論が高まっているとみていいでしょう」
米国は北朝鮮のミサイル開発技術を甘くみていた。当初、ICBM完成は2020年初頭と読んでいたが、あざ笑うかのように北朝鮮は開発を加速。来年の18年には核弾頭を搭載できるICBMの実戦配備が可能だとみられている。その一方で、建国70周年を迎える18年9月9日までに複数のSLBM搭載可能な新型潜水艦の建造を急いでいる。