田岡俊次
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田岡俊次軍事評論家、ジャーナリスト

1941年生まれ。早大卒業後、朝日新聞社。米ジョージタウン大戦略国際問題研究所(CSIS)主任研究員兼同大学外交学部講師、朝日新聞編集委員(防衛担当)、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)客員研究員、「AERA」副編集長兼シニアスタッフライターなどを歴任。著書に「戦略の条件」など。

骨抜き北朝鮮制裁 安倍首相と外務省は軽率で滑稽だった

公開日: 更新日:

 北朝鮮が9月3日に水爆実験を行った翌日、国連安全保障理事会緊急会合でのヘイリー米国連大使(インド系女性、強硬右派でトランプ氏のお気に入り)の演説をCNNで聴いて迫力を感じた。

「(北の核開発が始まって以来)この24年間、徐々に制裁を強めてきたが無駄だった。もうたくさんだ」として最も強力、決定的な制裁を求めた。これまで8回の制裁決議が北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止できなかったのは事実だから、彼女の叫びにも一理はあった。

 6日に米国が示した制裁案は石油の全面禁輸、北朝鮮国外労働者(推定9万人余)の雇用禁止、金正恩委員長の資産凍結と渡航禁止、承諾なしの船舶の臨検、など極めて厳しかった。

 ところが、米国はそれをほとんど骨抜きにする修正案を10日、安保理メンバー国に示し、11日にそれが全会一致で採択された。「原油の輸出は過去1年間の実績以下」「石油精製品輸出は年200万バレル(27万トン)以下」「国外労働者の新規雇用には安保理の許可が必要」「船舶の検査は旗国(船籍を置く国)の同意を得て行う」などで、金正恩氏への制裁には触れていない。原油供給を減らさないのは「おまえはクビだ!」と怒鳴ったあと、「基本給は従来通り」と言うような形だ。

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