古賀茂明
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古賀茂明

1955年、長崎県生まれ。東大法卒。通産省へ。行政改革などにかかわり、改革派官僚として名を馳せる。2011年に退職、評論活動へ。「日本中枢の崩壊」(講談社)が38万部のベストセラー。近著は「国家の共謀」(角川新書)

究極の“焼け太り策” JIC設立の裏に経産省の利権拡大狙い

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 今回の騒動の発端は、JIC(産業革新投資機構)の高額報酬だということになっているが、実は、もっと根深い問題がある。

 JICの前身のINCJ(産業革新機構)という官民ファンドができたのは2009年。存続期間は24年度までの15年間だった。ベンチャー投資が主目的だったが、実際は、ジャパンディスプレイとルネサスエレクトロニクスという2つの負け犬連合を経産省主導で救済するために大半の資金を投資。「ゾンビ企業延命装置」と揶揄され、このままでは24年度廃止は避けられなかった。

 一方、経産省の官民ファンドでさらに深刻だったのがクールジャパン機構だ。こちらはド派手な宣伝で名を馳せたが、大失敗続きでマスコミの袋叩き状態。廃止必至と思われた。

 そこで経産省が一計を案じた。INCJを名称変更してJICに改組。そのどさくさに紛れて、終期を33年度まで延長。しかも、他の問題ファンドを吸収する受け皿機能を持たせるという法改正を今年実現したのだ。経産省以外の問題ファンド全てを全部のみ込むこともできる。2つのファンドの大失敗を逆手にとって、利権を拡大する究極の焼け太り策である。

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