著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「占領下の日本社会」(84)「戦争は怖かった?」天皇が涙をこらえた巡幸の記憶

公開日: 更新日:
横浜市稲荷台の共同宿舎内に入り、戦災者を見舞われる昭和天皇(1946=昭和21=年2月19日) /(C)共同通信社

 昭和天皇が、試験的に行った神奈川巡幸で、最も大きな収穫を得たのは、庶民との対話の息遣いを知ったということだった。それまで天皇は庶民と対話をしたことはなかった。昭和20年の終戦までは、侍従や侍従武官、宮務官、皇族、官僚、軍人など大日本帝国の中心メンバーに限られていたのである。それ… 

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