浜矩子氏が警鐘「2019年は『通貨』の真価が問われる年に」

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 2019年は正月早々、金融市場は大荒れで、一時1ドル=104円まで円高が急伸しました。まさに今年は「通貨」の真価が問われる年になるのではないかとみています。

「ユーロ」は今年が生誕20周年ですが、成熟した大人の通貨になったといえるのかどうか。「ドル」は戦後しばらく世界の基軸通貨という位置づけでしたが、その実力は地に落ちました。トランプ大統領のような人物が政策責任者である国の通貨を果たして信用していいのかどうか、ということです。現状のドル安はその表れでしょう。「人民元」はその名前とは裏腹に、人民のための通貨ではない。そして「円」は、消去法で安全通貨とされるものの、本当にそんな実力があるのかどうか。世界をぐるりと見渡してみても、「これだ」と安心できる通貨がない状況は、いまだかつてないほど深刻です。

 通貨は、いつ通貨になるのか、なぜ通貨なのか――。それを解き明かそうと、新著「『通貨』の正体」(集英社新書 今月17日発売)を書きました。結論を言えば、全ての通貨は「仮想通貨」なのです。かつて小判は通貨でしたが、今では骨董品です。通貨は、人がそれを「通貨」だと「思う」から、通貨として通用する。ビットコインのような暗号通貨を「仮想通貨」と呼ぶのは誤りで、あれはむしろ「仮装通貨」と呼んだ方がいい。そう考えると、今ある主要通貨の中で、どの通貨が一番先に通貨でなくなるのか。今年はそんな競争の幕開けの年だとも言えます。

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