小林節
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小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

まるで殿と代官と悪徳商人…政権と官僚の正しい関係どこへ

公開日: 更新日:

 ところが、今のわが国では、政治権力者に近ければ、「輸出奨励」などと口実を立てて、儲かっている大企業が減税を享受でき、教授陣も図書も充足していない大学が公的助成を受けて学部を新設することができ、首相の選挙区の市議の推薦を受けただけで何の「功績」もない者が首相主催の桜を見る会で国費で接待を受けることができる。まるで江戸時代劇の「殿と代官と悪徳商人」を見ているようで胸が悪くなる。

 しかも、不正が指摘された途端に、官僚が全力で隠蔽し、立証されない以上、悪事はなかったことにされてしまう。そして、隠蔽に狂奔した官僚は恥ずかしげもなく栄転していく。

 これは、政権が官僚の人事に直接手を出すようになったために、官僚が法律と予算(つまり法治主義)を盾に与党政治家の理不尽な要求(つまり人治)を拒むことができなくなったためである。

 民主的議会運営の先例国・英米の制度を持ち出すまでもなく、わが国の「内閣人事局」という存在は、法律で憲法を壊した制度以外の何ものでもない。

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