北海道2区補選は自民“不戦敗” ダメージ軽減で菅降ろし封じ
国政選挙を“不戦敗”とは、よほどのことだ。4月25日に実施される衆院北海道2区の補欠選挙について、自民党が候補者を擁立しないことを決定した。北海道2区の補欠選挙は、鶏卵汚職で立件された吉川貴盛元農相(70)の議員辞職に伴って実施される。これで野党の勝利が確定した。
むざむざ1議席を捨てたのは、“菅降ろし”を阻止するためだとみられている。実際、候補者の擁立を断念したことで、菅降ろしにブレーキがかかる可能性があるという。
「4月25日には、参院長野選挙区の補欠選挙も予定されています。北海道2区はもちろん、参院長野選挙区も自民党は敗北濃厚です。もし、野党とガチンコ勝負して“補選2連敗”となったら、“やっぱり、不人気の菅総裁では選挙に勝てない”と、自民党内で菅降ろしの動きが強まったはずです。自民党の下村博文政調会長も『2敗した場合、政局になる』と予告していた。首相周辺は、正面から戦って2敗するよりも、1敗1不戦敗とした方がダメージが小さいと計算したのでしょう。実際、1敗1不戦敗なら、菅政権に与えるダメージは大きくならないはずです」(政界関係者)