ウイルスを真っ先に封じ込め“中国モデル”を世界に売り込む
世界の新型コロナウイルスの感染者が1億人を超え、大混乱に陥る今、中国の独り勝ちがますます際立っている。特に医療分野では、まさに「この時を待っていた」かのような周到ぶりだ。
中国政府が「ヒトからヒトへの感染」があることを発表したのは昨年1月20日。その3日後に武漢市がロックダウンされた。一方、中国の華安証券が発行する「新型コロナワクチン研究開発リポート」には、「(2020年)1月5日、中国人民解放軍軍事科学アカデミーの武漢ウイルス研究所は新型コロナウイルスの株の分離に成功し、ワクチンの研究開発をスタートさせた」という報告がある。
同12日にはゲノム配列をWHOに共有している。中国共産党系メディア「環球時報」は、「12日には“謎のウイルス”は『新型コロナ』に改名され、15日には『診療実施マニュアル』の第1版が発表された」と報じていた。同14日まで日本の厚労省は「原因不明肺炎」という扱いだった。