銀座クラブ活動に見る 国民の方を向いていない自民党議員
自民党の松本純(元国家公安委員長)が後輩の2議員を引き連れて銀座のクラブをハシゴして遊んでいた件で、松尾貴史が毎日新聞の週イチ人気コラム「ちょっと違和感」で、「3議員は『党に迷惑をかけた』と離党はするが『国民に迷惑をかけた』とは思っていないから議員辞職はしない」と指摘したのは、まことに鋭い。
国会議員は、一般的にいえば主権者たる国民、具体的には自分の選挙区の有権者からの厳粛なる負託を受けて「国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関」(憲法第41条)である国会に送り出され、この国の国家・国民の行く末についての重大な決定に携わる。そのことを思えば、胸が締め付けられるほどの緊張感に襲われるはずだが、実際にはほとんどの与党議員の視線は上目遣いに党執行部の方ばかりを向いている。
今の与党優位の政治情勢では、党から公認を得て選挙資金を供給されれば、たいていの場合、当選はほぼ確実なので選挙では口から出まかせのようなことを言って有権者をだまくらかしておけばいいのである。