山口組の分裂抗争とは別に新たな陣取り合戦が始まる兆し
6代目山口組・高山清司若頭の発案で先ごろ横浜市の稲川会館で6代目山口組、稲川会、松葉会、双愛会、東声会の各首脳部が集まり、短時間ながら食事会が開かれたようだ。
高山若頭とすれば、分裂抗争でかなり低下した6代目山口組の威信を、稲川会を足がかりに首都圏で回復しようとするテコ入れ策だったろう。
稲川会・内堀和也会長は6代目山口組・竹内照明若頭補佐と兄弟分の関係にある。が、はたから見ると高山若頭のため、相当な便宜を図っているように見える。
そのせいか、稲川会の一部には、内堀会長は高山若頭の意向に沿いすぎるという声もある。まだまだ小声で話される少数者の感想に過ぎないが、ヘタをすれば、会内の意見不統一さえ招きかねない。
実際はどうなのか、おそらくは主流派と目される稲川会の幹部に聞いてみた。
「今の山口組との距離感はこれでちょうどいいと思います。これ以上接近する必要もないし、かといって距離を置かなければならないほど密着もしていない。だいたい内堀会長は簡単に人の話に乗るほど単純じゃないですよ。ずぬけて頭がいい。若いころIQが155だったとか。表面、にこやかに相づちを打ちながら、頭では別のことを考えている。だから私なんかは後で気づいて、恐ろしい人だなと思うことがしょっちゅうある」