信用できない病院から退院したい…どうすればいい?
「えーっ! うちの母、退院!? 横暴です、困ります、あと1カ月ほど預かってください。世話する人がいないんですぅ」
高齢の患者さんが回復して退院できる状態になったことを家族に告げると、こんなふうに叱られることがあります。いろいろと事情があるのでしょうが、いまどきアルアルです。
病院の玄関の扉が開くと同時に、「退院した翌日にまた熱が出た! どうしてくれるんですかぁ!」と、夏川結衣さん似の女性が大声で怒鳴り込んできたのを目撃したことがあります。一瞬、テレビドラマの撮影かと思いました。でも、リアルワールドでした。すごい患者さんもいるものです。
一方で「退院させてくれないんですぅ!」と言ってくる患者さんもいます。病院では患者さんは医者の権力下に置かれます。「うちは患者ファーストですから患者さんのことを思って最良の判断をしています……ハイ」。怪しい文言ですが、こんな具合です。
患者さんがよその病院で治療を受けたい、というと、なかなか退院を許可してくれないということがあります。拘置所と同じで「証拠隠滅の可能性」があるので「保釈」は認められない、ということなのでしょうか。これはまさに「人質医療」と言えるかもしれません。