著者のコラム一覧
南渕明宏昭和医科大教授

心臓血管外科専門医、医学博士。

信用できない病院から退院したい…どうすればいい?

公開日: 更新日:

「えーっ! うちの母、退院!? 横暴です、困ります、あと1カ月ほど預かってください。世話する人がいないんですぅ」

 高齢の患者さんが回復して退院できる状態になったことを家族に告げると、こんなふうに叱られることがあります。いろいろと事情があるのでしょうが、いまどきアルアルです。

 病院の玄関の扉が開くと同時に、「退院した翌日にまた熱が出た! どうしてくれるんですかぁ!」と、夏川結衣さん似の女性が大声で怒鳴り込んできたのを目撃したことがあります。一瞬、テレビドラマの撮影かと思いました。でも、リアルワールドでした。すごい患者さんもいるものです。

 一方で「退院させてくれないんですぅ!」と言ってくる患者さんもいます。病院では患者さんは医者の権力下に置かれます。「うちは患者ファーストですから患者さんのことを思って最良の判断をしています……ハイ」。怪しい文言ですが、こんな具合です。

 患者さんがよその病院で治療を受けたい、というと、なかなか退院を許可してくれないということがあります。拘置所と同じで「証拠隠滅の可能性」があるので「保釈」は認められない、ということなのでしょうか。これはまさに「人質医療」と言えるかもしれません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発