溝口敦
著者のコラム一覧
溝口敦ノンフィクション作家、ジャーナリスト

1942年7月5日生まれ。早大政経卒 徳間書店、博報堂勤務を経て、フリージャーリストに。暴力団や闇の世界に深く食い込んだド迫力ルポには定評がある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞受賞、日本ジャーナリスト会議賞受賞。『暴力団』(2011年)がベストセラーに。

銃弾4発発砲 警察が色めき立った関西カチコミ事件のチンケ

公開日: 更新日:

 3月27日午前4時ごろ、神戸の新開地駅から北に約300メートル、歓楽街として知られる福原のビル1階

 のシャッターに銃弾4発が撃ち込まれた。

 兵庫県警には、おそらく実行犯から通報があったのだろう。県警はその日の夕方、現場周辺を訪ね歩き、ようやくビルを特定した。

 県警が分からなかったのは無理もない。銃弾は22口径ぐらいで小さく、シャッターを貫通できず、単にへこみをつけただけだったのだ。

 しかし、付近には防犯カメラが何台も設置されている。そのうちの1台には、自転車で現場に到着した男がシャッターめがけ発砲する動画が残されていた。現場は、神戸山口組・井上邦雄組長の実子につながる関係者が営む格闘技の練習場だった。

 これで警察は色めき立った。山口組の分裂抗争はついにトップの家族関係にまで手を出し始めたのか。井上組長は引きこもって攻撃のチャンスがない。だったら、家族を攻めていぶり出す戦法か、と読んだのだ。

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