「人生にがっかりしないための16の物語」鴻上尚史著

公開日: 更新日:

「人生にがっかりしないための16の物語」鴻上尚史著

 自身が20代で読み感動し、さらに20年以上を経て、改めて読み直しても色あせず、「生きる希望」を感じることができた「物語」を紹介する名作ブックエッセー。

 有名になりすぎて、今や好きだというにさえためらいを感じる「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス 1966年)は、まだ無名だったころ、多くの人にプレゼントした本。そのあらすじをたどりながら、「年を重ねれば重ねるほど、間違いなく、人は人間と人生に絶望します。そして絶望はどんどん深くなります」。けれどもこの物語は、深い絶望を描き、同時に希望を感じさせるからこそ名作なのだと説く。

 ほかにも、「百年の孤独」(G・ガルシア=マルケス 1967年)など、人生に寄り添ってくれる16の物語を深読み。 (筑摩書房 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった