溝口敦
著者のコラム一覧
溝口敦ノンフィクション作家、ジャーナリスト

1942年7月5日生まれ。早大政経卒 徳間書店、博報堂勤務を経て、フリージャーリストに。暴力団や闇の世界に深く食い込んだド迫力ルポには定評がある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞受賞、日本ジャーナリスト会議賞受賞。『暴力団』(2011年)がベストセラーに。

山口組の分裂抗争が、年が替わってもなかなか決着しない複雑な事情

公開日: 更新日:

 山口組の分裂抗争は年が替わっても結末を見そうにない。神戸山口組の井上邦雄組長は、敵にどのように追い詰められても「ごめんなさい」と頭を下げるタイプではないという。

 この点では岡山池田組・池田孝志組長、絆会・織田絆誠会長も同様で、一度路線を決めたからには周りの雑音に耳を貸さないようだ。

 もちろん六代目山口組・高山清司若頭とすれば、一刻も早く抗争に決着をつけたい。だが、敵対する相手は前記の通り、叩いても、カネで組員を引き抜き、組織解体を図っても、ギブアップしそうにない。

 かといって間に入って調停してくれそうな同業者はいない。井上組長に対して「命の保証」と「財産の保全」を約束できる他団体の親分衆が存在しないからだ。

 分裂抗争にカタをつけないかぎり、7代目体制へのバトンタッチはできない。高山若頭とすれば、7代目に就くのが自分自身なのか、それとも竹内照明・弘道会組長なのか決めかねているようだが、司組長の年齢が80の大台に乗る以上、ここらで組員の気持ちを一新するためにも、代替わりのイベントが欲しいところだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    元キスマイ、元V6メンバーが相次いで告発…現役グループの“性加害被害”にジャニオタ悲鳴

    元キスマイ、元V6メンバーが相次いで告発…現役グループの“性加害被害”にジャニオタ悲鳴

  2. 2
    ジャニー氏の庇護を受けてきた東山紀之の“裏の顔” 超人気女優との"同棲"も事務所パワーで握り潰す

    ジャニー氏の庇護を受けてきた東山紀之の“裏の顔” 超人気女優との"同棲"も事務所パワーで握り潰す

  3. 3
    元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」

    元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」

  4. 4
    大野智が描いたのか? インスタ投稿の“ダークな抽象画”に「香取慎吾のと一緒!」の声が噴出

    大野智が描いたのか? インスタ投稿の“ダークな抽象画”に「香取慎吾のと一緒!」の声が噴出

  5. 5
    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

  1. 6
    マッチがジャニーズ性加害問題“暴露”予告…“薄っぺらい退所”批判の東山紀之に特大ブーメランか

    マッチがジャニーズ性加害問題“暴露”予告…“薄っぺらい退所”批判の東山紀之に特大ブーメランか

  2. 7
    東山紀之新社長の二面性、TVマンが見た“ウラ”の顔は「番組降板時にCPを睨みつけ、無言で楽屋に…」

    東山紀之新社長の二面性、TVマンが見た“ウラ”の顔は「番組降板時にCPを睨みつけ、無言で楽屋に…」

  3. 8
    どうなる“ジャニーズの妻たち”の命運…木村佳乃は「ソーセージを食べる演出は絶対できない」

    どうなる“ジャニーズの妻たち”の命運…木村佳乃は「ソーセージを食べる演出は絶対できない」

  4. 9
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  5. 10
    木村拓哉の「ジャニーズ退所情報」で嵐は…松本潤以外のメンバーが来年11.3以降に進む道

    木村拓哉の「ジャニーズ退所情報」で嵐は…松本潤以外のメンバーが来年11.3以降に進む道