山口組の分裂抗争が、年が替わってもなかなか決着しない複雑な事情
山口組の分裂抗争は年が替わっても結末を見そうにない。神戸山口組の井上邦雄組長は、敵にどのように追い詰められても「ごめんなさい」と頭を下げるタイプではないという。
この点では岡山池田組・池田孝志組長、絆会・織田絆誠会長も同様で、一度路線を決めたからには周りの雑音に耳を貸さないようだ。
もちろん六代目山口組・高山清司若頭とすれば、一刻も早く抗争に決着をつけたい。だが、敵対する相手は前記の通り、叩いても、カネで組員を引き抜き、組織解体を図っても、ギブアップしそうにない。
かといって間に入って調停してくれそうな同業者はいない。井上組長に対して「命の保証」と「財産の保全」を約束できる他団体の親分衆が存在しないからだ。
分裂抗争にカタをつけないかぎり、7代目体制へのバトンタッチはできない。高山若頭とすれば、7代目に就くのが自分自身なのか、それとも竹内照明・弘道会組長なのか決めかねているようだが、司組長の年齢が80の大台に乗る以上、ここらで組員の気持ちを一新するためにも、代替わりのイベントが欲しいところだ。