保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

統帥権天皇ながら「政治的天皇」として終結を考える

公開日: 更新日:
紀元二千六百年記念観兵式で騎乗の昭和天皇(代々木練兵場)=1940(昭和15)年10月21日(C)共同通信社

 第1稿に対して、御前会議の内容に即してさらに 迫水久常や川田瑞穂らにより手直しが行われた。それを先に見た内容と照らし合わせると、いくつかの重要な違いが出てくる。この直しも紹介しておこう。

「朕ハ此ノ戦局ノ危急ニシテ人道ヲ無視セル敵襲ノ今後益々苛烈ヲ加へ国家ノ犠牲愈々多ク朕…

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