“逆ギレ”辞意表明の静岡県・川勝知事「6月辞職」の狡猾…敵対自民に「後継」渡さない魂胆

公開日: 更新日:

「21年の参院補選の応援演説で、川勝知事が対立候補の地盤の御殿場市を『コシヒカリしかない』とコケにした発言を受け、県議会は自民主導で辞職勧告決議を可決。知事は辞職を拒み、自らペナルティーとして12月分の給与とボーナス返上を表明したのに、昨年夏に満額受給が判明した。反発した自民は議会で知事の不信任決議案を提出。可決にわずか1票足りず知事は難を逃れたものの、6月定例議会では今回の失言で、また追及されるのは必至でした」(静岡県政関係者)

 川勝知事は3日の会見でも辞職時期について「6月定例会の冒頭でお許しを得て、お礼とご挨拶をする機会を得たい」と強調。「6月辞職」には狡猾さがにじみ出ている。

「知事は辞意表明直前、立憲民主党県連顧問の渡辺周衆院議員に後継を打診。6月なら国会も閉じ、次の知事選に出馬しやすい。また、6月20日告示の都知事選に日程をぶつければ『注目2知事選』とメディアの耳目も集まる。しかも、長年、敵対してきた自民にすれば『6月辞職』は想定外。任期満了の来年7月に照準を合わせ、候補者選定を進めていた。準備不足な上、裏金事件の逆風も収まらなければ勝ち目は薄い。自民に後継知事の座を絶対に渡さないためには、絶妙のタイミングです」(政界関係者)

 とはいえ、唐突な知事投げ出しに県民からは「無責任」との批判が殺到。もはや「川勝後継」にもメリットはない。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  3. 3
    ドジャース山本由伸いきなり「投手史上最高の465億円」は“佐々木朗希込み”の値段だったか

    ドジャース山本由伸いきなり「投手史上最高の465億円」は“佐々木朗希込み”の値段だったか

  4. 4
    まともに相撲が取れない貴景勝いまだ現役の裏に「親方株問題」 3場所連続休場で9度目カド番確定

    まともに相撲が取れない貴景勝いまだ現役の裏に「親方株問題」 3場所連続休場で9度目カド番確定

  5. 5
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

  3. 8
    ドジャース山本由伸に降りかかる不正投球を疑う目 マウンドでの危険な振る舞いは命取りにも

    ドジャース山本由伸に降りかかる不正投球を疑う目 マウンドでの危険な振る舞いは命取りにも

  4. 9
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  5. 10
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと