陸自公式SNSで「大東亜戦争」使い大論争に…“感情的対立”激化、鎮火はまだ先か?

公開日: 更新日:

 例えば、1982年12月の衆院本会議では、日本共産党の不破哲三議員が、当時の中曽根康弘首相の姿勢について、こう問い質している。

「大東亜戦争という名称自体、戦犯東條内閣が真珠湾攻撃の4日後に、日本を盟主とする大東亜新秩序建設を目的とする戦争という意味で命名したものであります。名称まで侵略戦争時のこの呼称に固執しつつ、それへの批判を排撃する、この戦争観が一私人のものでなく、日本の総理となった人物の戦争観であるがゆえに事は重大であります」

 これに対し、中曽根首相は「戦前、戦中のわが国の行為については、国際的に侵略であるという厳しい批判を受けていることも事実でありまして、この事実は、政府としても十分認識する必要があると考えております」などと答弁。

 中曽根首相は「太平洋戦争」を巡る歴史的な経緯や国際社会の視点を踏まえ、自身の言動についても慎重さが求められるとの認識を示していたわけだが、今回の投稿をめぐっては、こうした冷静な議論というよりも、“感情的な対立”が少なくないようだ。

《大東亜戦争は祖父が使っていた言葉だ。なぜ、これがいけないのか》

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし

  2. 2

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  3. 3

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  4. 4

    国民民主党の凋落が止まらない…東京都議選の目標議席「11→5」にシレッと“下方修正”の哀れ

  5. 5

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  1. 6

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  2. 7

    コメ高騰と備蓄米叩き売りで進次郎農相・自民農水族・財務省が“焼け太り”…輸入拡大ならトランプ大統領もニンマリか

  3. 8

    福岡厚労相ついに“白旗”…健康保険証の代わり「資格確認書」の一律送付「最後は自治体の判断に委ねる」

  4. 9

    参院選の争点に浮上か? 野党3党がガソリン「暫定税率廃止」法案を共同提出する深謀遠慮

  5. 10

    自民党の大嘘…12年前に掲げた「農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増」はどうなった?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波