イランのイスラエル報復に「強い非難」…岸田政権の露骨な“名誉白人”外交ここに極まれり

公開日: 更新日:

イスラエルには評価控える

 確かに、イスラエルはイラン大使館の空爆について肯定も否定もしていない。しかし、米国防総省のサブリナ・シン副報道官は2日の会見で、空爆について尋ねた記者に「イスラエル政府に尋ねた方がいいでしょう」と答えた。暗にイスラエルの関与を認めているにもかかわらず、日本政府はイスラエルの動きには「確定的な評価」を控えつつ、欧米と一緒になってイランに自制を求めているのだ。

「大使館空爆へのイスラエルの関与は衆目の一致するところであり、日本政府はイスラエルを名指ししないまでも『中東の情勢悪化を憂慮する』と表明すべきでした。それもなしにイランの報復攻撃だけを『強く非難する』のは、ダブルスタンダードではないか。日本の外交原則のひとつは『アジアの一員としての立場の堅持』ですが、今の外交姿勢はとにかく欧米に右倣え。広く考えれば、アラブ世界もアジアを構成しており、日本がアジアの一員として見せるべきは“名誉白人”の姿ではないはずです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 国賓待遇の訪米を終えた岸田首相は、「日米が大切なグローバルパートナーであることを示すことができた」と大ハシャギ。“名誉白人”も極まれりである。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子 元光GENJI山本淳一との入籍・出産騒動と破局

  2. 2

    巨人「松井秀喜の後継者+左キラー」↔ソフトB「二軍の帝王」…電撃トレードで得したのはどっち?

  3. 3

    反撃の中居正広氏に「まずやるべきこと」を指摘し共感呼ぶ…発信者の鈴木エイト氏に聞いた

  4. 4

    巨人のW懸案「ポスト岡本和真&坂本勇人」を一気に解決する2つの原石 ともにパワーは超メジャー級

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀が7月期ドラマに揃って登場「嵐」解散ライブの勢い借りて視聴率上積みへ

  2. 7

    吉岡里帆&小芝風花の電撃移籍で様変わりした芸能プロ事情…若手女優を引きつける“お金”以外の魅力

  3. 8

    【今僕は倖せです】のジャケットに表れた沢田研二の「性格」と「気分」

  4. 9

    吉田拓郎の功績は「歌声」だけではない イノベーションの数々も別格なのだ

  5. 10

    裏金自民が「11議席増」の仰天予想!東京都議選告示まで1カ月、飛び交う“怪情報”の思惑