バイデン米大統領選撤退で後継指名 カマラ・ハリス副大統領に「勝機」はあるのか?

公開日: 更新日:

 11月の本選まで3カ月あまり。米大統領選は、現職大統領が撤退する急転直下の展開で混迷を極めている。引導を渡された民主党のバイデン大統領(81)は、後継にハリス副大統領(59)を指名。短期決戦を強いられる彼女に勝機はあるのか。

 民主党の大統領候補者選びは、8月上旬にオンラインで代議員による指名投票を行う案を軸に検討中。それで決まらなければ、8月19~22日にシカゴで開かれる党大会での投票に委ねられる見通しだ。

 バイデン撤退にガタつく民主党が「ハリス候補」で一枚岩になれるかどうかに注目が集まっていたが、重鎮のペロシ元下院議長が22日、ハリス支持を表明。またライバルと目されたカリフォルニア州のニューサム知事や、ブティジェッジ運輸長官、ミシガン州のウィットマー知事も早々に支持を明確化しており、ハリスが事実上の党指名候補に決まった。

 共和党のトランプ前大統領(78)は米CNNの取材に「ハリスのほうがバイデンよりも倒しやすい」と豪語するなど余裕しゃくしゃくだが、自信を裏付けるほどのリードではない。

 バイデンの断念直前、米CBSニュースが今月16~18日に実施した世論調査では、トランプ支持が51%、ハリス支持は48%。NBCニュースの世論調査(7~9日実施)によれば、トランプ支持は47%でハリスを2ポイント上回っただけだ。

 とはいえ、追うハリスには不吉なジンクスがついて回る。過去75年で現職大統領が選挙戦から撤退した事例は、いずれも民主党のトルーマン大統領(1952年)とジョンソン大統領(68年)の2回。どちらも本選で敗れた。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし

  2. 2

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  3. 3

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  4. 4

    国民民主党の凋落が止まらない…東京都議選の目標議席「11→5」にシレッと“下方修正”の哀れ

  5. 5

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  1. 6

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  2. 7

    コメ高騰と備蓄米叩き売りで進次郎農相・自民農水族・財務省が“焼け太り”…輸入拡大ならトランプ大統領もニンマリか

  3. 8

    福岡厚労相ついに“白旗”…健康保険証の代わり「資格確認書」の一律送付「最後は自治体の判断に委ねる」

  4. 9

    参院選の争点に浮上か? 野党3党がガソリン「暫定税率廃止」法案を共同提出する深謀遠慮

  5. 10

    自民党の大嘘…12年前に掲げた「農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増」はどうなった?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波