著者のコラム一覧
選挙ウォッチャーちだい選挙ウォッチャー

全国の選挙現場を取材、「note」などで報道。「『NHKから国民を守る党』とは何だったのか?」を上梓。N国党から名誉毀損で提訴されたが、2024年11月に1審勝訴。

N国党はデマを武器に強さを噛みしめ、反社会的カルト集団へと化した

公開日: 更新日:

 参院で2議席を有する政治団体「NHKから国民を守る党」(N国党)を率いる党首・立花孝志への包囲網が狭まっている。立花は昨年11月の兵庫県知事選で、失職した前知事の斎藤元彦を再選させるべく、公職選挙法違反の疑いがある「2馬力選挙」を堂々とやってのけ、目的を果たした。兵庫に再び混乱と不幸をもたらしたと言っていい。

 立花がこの選挙でやったことはえげつない。斎藤らのパワハラ疑惑などを内部告発後、自殺した元西播磨県民局長について、「押収された公用パソコンには女性職員との淫らな写真が大量に残されていた」とまるでスクープのように語り、「10年で10人と不倫していた」「ストーカーをしていた」「不同意性交等罪が発覚することを恐れて自殺した」などと、次から次へとデマを繰り出した。ついには選挙結果に影響を与えた。

■選挙公営制度を通じてデマが拡散

 非常に悪質なのは、立花出馬によってこうしたデマが選挙ポスターや選挙公報、政見放送などの選挙公営制度を通じて拡散されたことだ。デマの広がるスピードは普段とは比べものにならない。耳にした人たちが選挙期間中に多くの人と共有しなければならないという意思をもってバラまいてしまうからだ。しかも、選挙戦を介しているがゆえに正常性バイアスが働き、まさか嘘ではないだろうと思い込んでしまう。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  3. 3

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  4. 4

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  5. 5

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  1. 6

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  2. 7

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  3. 8

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  4. 9

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  5. 10

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性