河野太郎氏が“遠吠え”…自公立の年金法案修正に「毒入りあんこだ!」と噛みついたワケ

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「全額を税で賄う最低保障年金の創設は河野氏の長年の持論。2021年の総裁選でも独自路線として打ち出したが、『増税待ったなし』と逆風にさらされました。一方、『底上げ策』を実施したとしても、将来投入される国庫は今と同じ。むしろ『河野案』の方が財源のハードルは高い。2008年に河野氏は民主党議員らと最低保障年金の創設を盛り込んだ提言をまとめ、民主党政権が実現に向けて動いたものの、7~8%の消費増税が必要との試算もあって断念した経緯があります。今回こそ自身の“旗印”を失うまいと、自公立の修正に批判を強めているのではないか」(厚労省関係者)

 河野氏は〈厚生年金の積立金を国民年金に流用しようとしている〉と訴え、「目的外利用」との批判も展開している。

「端的に言って『流用』は誤解です。厚生年金加入者が損する話ではありません。今でも厚生年金保険料のうち5%が基礎年金に充てられていますが、それを『流用』とは言わないでしょう。こんな理屈が通ったら、年金積立金の運用も『流用』なはずです」(ある立憲議員)


 年金の抜本改革は必要でも、河野案が暗礁に乗り上げた事実に変わりはない。遠吠えしているだけでは、みっともないゾ。

  ◇  ◇  ◇

 自民党派閥の裏金事件を機に始まった企業・団体献金の見直し議論は、今国会も成果ゼロ。規制が1ミリも進まないまま、参院選に突入する見込みで……関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

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