ピンチヒッター進次郎農相にのしかかるコメ高騰対策「2つの大難題」…農林部会長時代は改革にことごとく頓挫

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「コメは家に売るほどある」と妄言を吐いた江藤拓農相更迭で、ピンチヒッターに起用された小泉進次郎元環境相。21日、「コメ大臣という思いで集中して取り組んでいきたい」と意気込んでいたが、さて、どこまでやれるのか。

 進次郎氏に求められるのはズバリ、コメ価格を引き下げることだ。5キロ当たりの平均価格は17週連続値上がりの後、1週だけ下がったものの、今週発表は4268円と再び最高値を更新。石破首相は21日の党首討論で「コメは3000円台でなければならない」と言ったが、「いやいや、以前は2000円台だった」と多くの国民が突っ込んだことだろう。

 石破首相は進次郎氏に備蓄米の放出について、随意契約で価格下落を探ることを指示。進次郎氏の起用は「改革意欲」に期待ということだが、見通しは暗い。というのも、進次郎氏は過去に自民党の農林部会長を経験し、農政に詳しいとの触れ込みなのだが、2015年10月から2年間の部会長時代に手をつけた「農協改革」も農林中金やJAバンクなどの「農業金融改革」も、ことごとく頓挫している。

 振り上げた拳をすぐに下ろしてしまう進次郎氏のダメっぷりは、昨秋の総裁選でも顕著だった。「解雇規制の緩和」をブチあげたが、猛批判を浴び、すぐに日和ったことは記憶に新しい。

「自民党内の農水族は減反政策を進め、コメの価格維持で農家を守ってきた。今の農水族のドンは森山幹事長です。トランプ米国との関税交渉に関し、森山さんは『農林水産品を犠牲にするような交渉方針は断じて受け入れられない』と強硬だった。コメの輸入拡大は難しいし、進次郎さんがやれるのは、森山さんを怒らせない範囲内での改革でしょう」(自民党関係者)

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