小泉劇場の実況ばかり…日本学術会議潰しに加担した大手メディアの大罪

公開日: 更新日:
稀代の悪法に反対の声を上げた(武器取引反対ネットワーク、提供=杉原浩司代表)

 雨の中、日本を代表する学者たちが老骨に鞭打って、国会前で座り込みを続けているが、この異常さをてんで報じない大マスコミ。改悪法案の成立だけを“後出しジャンケン”で報じるのであれば、石破政権の思うツボ。この暴挙こそ、政治の在り方を問う参院選の重大な争点だ。

  ◇  ◇  ◇

 希代の悪法が成立してしまった。

 日本学術会議を「国の特別な機関」から特殊法人に改編する新しい日本学術会議法が11日、参院本会議で自民、公明、日本維新の会の賛成多数により可決、成立した。2026年10月から施行される。

 そもそも、学術会議は科学者が戦争に動員され、言論弾圧された反省から1949年に設置された。以後、一貫して「軍事研究を行わない」との声明を出し続けている。

 現行法は、前文で「わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献する」とうたい、条文は「独立して職務を行う」と規定。ところが、新法では「平和的」「独立して」という文言が削除されている。さらに… 

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