維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞…連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨な党利党略
1票の格差是正で都市部は増える流れ
「約30年前に現行の小選挙区比例代表並立制を導入して以降、衆院小選挙区の定数は300から、現在289まで減りました。この間、有権者1人に対する議員数が選挙区ごとに偏る『1票の格差』是正との兼ね合いから、人口の少ない県の定数が26も減り、逆に首都圏など都市部の定数は15増えています。この流れで定数をさらに削れば、減るのは地方選出の議員だけで、議会における都市部選出の議員の勢いが増す。日本第2の大都市を地盤に持ち、典型的な都市型政党の維新には有利に働くのです。維新が定数削減を連立参加の絶対条件にしたのは、党勢衰退を食い止める党利党略、あからさまな我田引水です」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
これでは身を切るどころか、維新の「身を肥やす改悪」だ。「ロクに働かない議員は減っても当然」という気持ちは分かるが、吉村代表たちの口車に乗せられてはいけない。
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