積み上げてきた平和国家、一瞬にして瓦解 歴史に刻まれるであろう2.8総選挙の暗黒とこの国の行く末(上)

公開日: 更新日:

■スネ傷汚染議員であふれかえる国会議事堂

 1年3カ月前の衆院選、半年前の参院選で鉄槌を食らったスネ傷たっぷりの自民議員があろうことか軒並み当選した。裏金をつくった連中、反日カルトの統一教会と癒着したやからだ。この国の政治の中心であり、立法機関である国会議事堂は薄汚れた代議士であふれかえることになる。絶望的な光景だ。

 裏金やカルトに関与した52人中49人が当選。落ちたのは「歩くヘイト」と呼ばれる杉田水脈元衆院議員(大阪5区)、教団内部文書「TM特別報告」で〈祝福家庭〉と紹介されていた柳本顕元衆院議員(大阪3区)らだけだ。

 高市が「傷物」と太鼓判を押す萩生田光一幹事長代行は公示前、「政治資金収支報告書の訂正もしたし政倫審(政治倫理審査会)でも説明もしたので、一区切りだと思っている」と強調していた。「禊は済んだ」の大合唱が聞こえてきそうだ。

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。

「高市首相についても『政治とカネ』の問題や統一教会との関わりが報じられました。それでも有権者は新たな材料とみなさなかった。背景には国民性が垣間見えます。島国であるがゆえに、日本人はトコトン追い詰めることを好まない。奇襲と言える衆院解散を打った首相はそうした特性をうまいこと利用した上、〈専門知識を持つ人材にはもう一度働くチャンスを与えてほしい〉と浪花節で訴えたのも効果的だったのでしょう」

 高市とスネ傷の面々は裏表の関係だ。公認せず、永田町への道を断てば、疑惑まみれの高市自身との整合性がとれない。そうして高市は都合の悪い情報は「怪文書」「出所不明」とやり返し、シラを切る。選挙戦終盤の街頭演説では「私を潰したい人は、いろんなことをやってきます。テレビや週刊誌は〈まあ、なんてことを言っているんだろう〉っていうぐらい本当にあの手この手で攻めてくる」と被害者ヅラしていた。

 法大大学院教授の白鳥浩氏(現代政治分析)はこう指摘する。

「旧安倍派を中心とする裏金議員が大量当選したことで、『平成の政治改革』の積み残しは雲散霧消が必至。企業・団体献金の禁止をはじめとする政治改革は終わった話にされるでしょう。萩生田氏の幹事長代行への抜擢は批判にさらされましたが、この選挙で勝った顔ぶれは程度の差こそあれ、復権していく。それが高市首相の党内基盤強化の近道ですから、必然の流れです」

 裏金発覚からたった3年で元通り、もとい焼け太り。道理が通らない。

 次は【積み上げてきた平和国家、一瞬にして瓦解 歴史に刻まれるであろう2.8総選挙の暗黒とこの国の行く末(中)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    インフレ加速、ローン金利は上昇…高市政権で庶民の実質賃金がプラスに転じることはない

  2. 2

    前橋市長選で予想外バトルに…小川晶前市長を山本一太群馬県知事がブログでネチネチ陰湿攻撃のナゼ

  3. 3

    「ラブホ密会」問題も何のその!小川晶前市長の超“人たらし”戦略 12日投開票の前橋市長選情勢

  4. 4

    高市政権が抱える統一教会“爆弾”の破壊力 文春入手の3200ページ内部文書には自民議員ズラリ

  5. 5

    高市“安倍イタコ政権”にSNSでは《マジでキモい!!!》の声も 伊勢神宮参拝に元首相の遺影持参で物議

  1. 6

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網

  2. 7

    国民民主党はやはり「連合」を捨てるのか? 自民の名指しラブコールで玉木代表“股裂きモテ男”復活

  3. 8

    レアアース禁輸懸念が広がる中…「反中スター」小野田経済安保相の“勇ましいフェイク動画”が大バズり

  4. 9

    統一教会へのエール発覚の自民・萩生田光一幹事長代行が「早期解散」を牽制するセコイ意図

  5. 10

    吉村代表は「勝負の年」とヤル気満々も…チンピラ維新の大本命目標「副首都構想」に暗雲

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網