夕食会発砲の容疑者は「フレンドリーな暗殺者」を自称 米国で増える“普通の男”の暴力事件
捜査には黙秘を続けているが、凶行直前に送られた家族宛てのメールでは、政権に対して鋭い批判を表明している。トランプ氏の名前や、暗殺計画の具体的な詳細は言及されていないが、政権を「裏切り者」と非難、高官らを標的にしていたことも記されていた。
■不気味さと後味の悪さ
不気味なのは、自身を「フレンドリーな連邦暗殺者」と呼んでいることだ。そこには、自分は正義を実行しているという確信がにじむ。この構図は、2024年12月、医療保険大手CEO、ブライアン・トンプソン氏を射殺したとして起訴された、ルイージ・マンジオーニ容疑者を想起させる。
近年アメリカで増える、強い使命感を帯びた単独犯型の暴力事件とも重なる。中でも目立つのは、社会から脱落した人物には見えない、学歴も仕事もある男たちだ。
今アメリカで恐れられているのは、「過激派の怪物」ではない。外からは普通に見える人間が、ある日突然、自らを正義の執行者だと信じて銃を手にすることだ。その不気味さこそが、この事件の後味の悪さなのである。



















