「フォーク隠し」だけじゃない 巨人・菅野の図太さ、シタタカさ

公開日: 更新日:

 したたかな男である。
 巨人菅野智之(24)がCSファイナルステージ第2戦で3安打11奪三振。プロ初の完封勝利はセのCSを通じても初の記録だった。

 この日はフォークの割合が2割を超えた。今春のキャンプで「恥ずかしい。持ち球というレベルじゃない」と言い、シーズンを通じてほとんど投げていなかった球種だ。

「隠してるわけじゃなかったけど、広島とは8試合目。向こうも対策を練ってくるわけだから、こっちも練らないと。向こうのデータになかったと思います」

 とは、試合後の菅野。チーム内では、「こういう大一番のために、あえてフォークは使えないと喧伝し、シーズン中も投げなかったみたい。たいした新人ですよ」との声もあるから、確かにずぶといルーキーではある。

 一昨年のドラフト日本ハムへの入団を拒否して1年間の浪人生活。その間、ブランクを不安視する声を見返すため、あえて単調なトレーニングを黙々とこなした。「先が見えないあのときの苦しさに比べたら、怖いものはない」と、いい意味での開き直りが、言葉と態度の端々に出る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態