【デーリー・テレグラフ特電】雪辱に燃えるルーニーの“余裕”
W杯出場選手でルーニーほど「本来の実力を発揮したい」と心の底から思っているスーパースターはいない。もちろんクリスティアーノ・ロナウド、メッシといったビッグネームも、これまでのW杯に満足しているわけではない。しかし、ドイツ、南アと2大会連続で無得点に終わったイングランド代表のエースFWこそが、W杯で最も屈辱を味わった大物選手といえる。英高級紙「デーリー・テレグラフ」のマンチェスター・ユナイテッド担当記者で「ファーガソン監督引退」をスクープし、13年の英フットボール・ライター・オブ・ザ・イヤーを受賞したマーク・オグデン氏の特電リポートだ。
ドイツ大会でルーニーが不調だったのは、確かに右足甲の骨折が原因だった。しかし、現役生活で“最悪”といっていい内容だった南アの低調パフォーマンスは説明できない。まるで原因が見当たらないのである。
所属するマンチェスター・ユナイテッドでは12―13シーズン、ファーガソン前監督に「チームにフィットしていない」と体調面の不備を指摘されたが、モイーズ新監督を迎えた今季は心機一転、素晴らしいパフォーマンスを繰り広げている。過去2大会の雪辱に燃えるルーニーは「自分自身のフィットネスの問題が、ブラジルW杯で出ないことを願っているよ。ドイツでは直前に骨折したことが本当に響いた。今度はケガなくシーズンを終え、ブラジル大会に備えたい。今の好調さをW杯に持ち込みたい」と話してくれた。