元セレソンJリーガーが見たザックジャパン(3) トニーニョ
「決勝トーナメントの組み合わせ次第だが、ベスト4に残る可能性もあると見ている。日本の成績はホンダ(本田圭佑)の出来によるだろうね」
柿谷曜一朗、大迫勇也など日本代表の若手FWも出てきたが、中盤の選手と比べるとまだまだ見劣りしてしまう。トニーニョは決定力のある選手だった。得点を決める秘訣を聞いた。
「大事なのはポジショニングだ。ぴったりとマークされている時にボールをもらっても何もできない。いつもボクはフリーでボールをもらうことを考えていた。どこで待って受ければシュートに持ち込めるか、想像することが大切なんだよ」
世界水準では小柄な部類に入る日本人FWには参考になるだろう。
文・田崎健太(ノンフィクション作家)
●トニーニョ(本名アントニオ・ベネディット・ダ・シルバ)/1965年3月23日生まれ。サンパウロ州出身。16歳でキンゼ・デ・ジャウーでプロデビュー。ポルトゲーザ、グアラニ、フラメンゴなど強豪でプレー。91年に読売クラブ入り。Jリーグの清水、浦和でもプレーした。89年のエクアドル代表戦でブラジル代表デビュー。実父はコリンチャンスなどでプレーした元ブラジル代表FW。実弟アンデルソンもバルセロナ、モナコで活躍した元ブラジル代表FWだ。