必死の強化策? ドラフト裏金事件“主犯”が高校野球監督に

公開日: 更新日:

 悪い冗談じゃないのか。20日、福岡の九州国際大付高が若生正弘監督(63)の今夏限りでの退任を発表。後任には元楽天編成部長の楠城徹氏(63)が就任する。

 楠城氏は捕手として早大で主将を務め、73年ドラフト2位で太平洋クラブライオンズに入団。2年目は正捕手の座を獲得し、引退後は西武ヘッドコーチも務めている。編成部長の経験もあり、チームづくりはお手のものだろう。

 だが、ちょっと待っただ。楠城氏といえば、07年に発覚した西武裏金事件の「主犯者」のひとりでもある。西武編成部長時代に、アマチュア選手への裏金供給を現場のスカウトに指示したことが、調査委員会によって明らかになった。この件で発覚当時、楽天スカウト部長だった楠城氏は謹慎、減俸などの処分を食らった。

 この事件はプロ、アマを巻き込んだ大問題になり、特にアマ側は「これでは正常なドラフトなんて出来ない」と激怒。この年のドラフトから逆指名が廃止された経緯がある。

 もっとも、九州国際大付といえば、11年センバツ準優勝の実績を持つ野球学校。甲子園常連校の東北高校で教壇に立っていた若生監督を「専任監督」として雇い、九州以外からの野球留学生もごまんといる。野球部強化のためにはなりふり構っていられないだけに、案外お似合いの人事だったのかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  2. 7

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  3. 8

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が招いた「対中損失」に終わり見えず…インバウンド消費1.8兆円減だけでは済まされない

  2. 2

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 5

    「NHKから国民を守る党」崩壊秒読み…立花孝志党首は服役の公算大、斉藤副党首の唐突離党がダメ押し

  1. 6

    国民民主党でくすぶる「パワハラ問題」めぐり玉木雄一郎代表がブチ切れ! 定例会見での一部始終

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  3. 8

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  4. 9

    長女Cocomiに熱愛発覚…父キムタクがさらに抱える2つの「ちょ、待てよ」リスク

  5. 10

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ