著者のコラム一覧
渡辺勘郎ノンフィクションライター

59年8月、東京都墨田区生まれ。中大法学部卒業後、週刊文春編集部を経て独立。フリージャーナリストとして、野球を中心に著書多数。

ライバルが一番大事 遠藤は出稽古に行かなきゃ

公開日: 更新日:

 先代は言葉が少なかったけど、毎日いた。今日は台風だなって日でも、いた。普通に座ってたよ。それだけで俺たちは心臓が痛かった(笑い)。

 現役でやってた頃、あまり分からなかったけど、それがよかったんだ。先代は座ってるだけで稽古場の雰囲気をつくってた。いるかいないかで、緊張感が違うんだ。朝、稽古場への階段を下りてくるのが分かって、カラカラッと戸が開くと、皆のため息が漏れるような感じだった(笑い)。一気に空気が重くなって、俺、もうちょっとゆっくり来てもいいんじゃない? とか思ってた(笑い)。

 それでも、この緊張感がいいんだ、って引退する前から感じてたよ。そういう師匠の部屋に入ることができてよかった、幸せだったと思ってる。厳しいって言われてたけど、そうでもないよ」

 こう聞くと自分が指導者になった今、先代のようにしているのだろう、と思うが、違った。

「これは何年前の話? 時代が違うんだから、今の子供と一緒にしちゃダメ。今あんなことしたら、みんな辞めちゃうよ(笑い)。アレンジしないとダメだ」

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