ヤクルト小川泰弘 先輩・石川から伝授された「エース道」

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「長いイニングを投げ、リリーフ投手を休ませることができた。一番いい形で勝てた」

 ヤクルトのエースが喜びをかみしめた。

 1日の中日戦に先発し、3安打1失点、117球でチーム初完投勝利を挙げた小川泰弘(25)。前夜は阪神と5時間を超える試合を戦っただけに、救援陣にとっても良い休養になった。

 3年連続となる開幕投手を務めた今季、投手最年長で通算144勝をマークする石川(36)とその椅子を争った。石川が開幕投手を意識した言葉をマスコミに発する一方、闘争心を内に秘めるタイプの小川は多くを語らず、黙々と調整に励んだ。キャンプ中に、その石川からこんな言葉をかけられていたという。

「ライアン(小川)はあんまり自分から『開幕投手をやります』と口にするタイプではないと思うけど、自分の立場とか、チームで何を求められているかは分かっていると思う。俺は投手陣の中では別格だと思っている」

 石川は長年、エースとしてチームを牽引した。プロ3年で36勝を挙げる後輩に、投手陣の柱として一本立ちして欲しいという思いもあったのだろう。小川は「背中を追いかけ続けてきた石川さんから認めてもらえたような気がした。うれしかったし、やってやるぞと思った」と振り返る。

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