一軍復帰初戦で逆転弾 G阿部に課せられる主砲以上の重責

公開日: 更新日:

 これ以上ない形で主砲が帰ってきた。31日、交流戦開幕のオリックス戦で一軍昇格した巨人阿部慎之助(37)が「5番・DH」で今季初出場。1点ビハインドの六回2死一塁から、オリックス西の直球を右翼席に叩き込み、逆転に成功した。インタビューでは「最高です。50試合出遅れたのは? 最低です」といたずらっぽく笑った。

 2、3、4月にそれぞれ右肩痛を発症し、合流が大幅に遅れた。チーム打率も得点も12球団最低の貧打にあえぐチーム状況は良くない。

 かつては一人で何役もこなしていた大黒柱には、高橋監督が期待するバットだけではない仕事があるという。春のキャンプの時、あるコーチがこんな心配をしていたことがある。

「(前監督の)原さんがいなくなって、どこか締まらない雰囲気がある。阿部がいると空気がピリッと締まるんだけどな」

 阿部はこの時、別メニュー調整中。和気あいあいとした練習風景に危機感を感じるコーチがいたのだ。計12年もの長期政権を率いた原前監督は“独裁者”と揶揄されたが、空気を引き締める存在ではあった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性