貴重なファウル打ち名人が…日ハム中島WBC辞退の深刻度

公開日: 更新日:

 WBC日本代表の辞退者は、日本ハム中島卓也遊撃手(26)といわれる。

 栗山監督が「無理をさせる状態ではない」と話していることから、辞退の理由はおそらくケガだろう。

 仮にメンバー入りしたとしても、遊撃には巨人の坂本がいるから、出番は有事のスペア、もしくは守備要員か代打といったところだ。

■昨シーズン2位に大差のファウル数

 最大の武器はファウル打ち。ファウル数は昨年(759)、一昨年(599)と、両リーグを通じて2年連続ナンバーワン。昨年の2位はDeNA・倉本の525だったから、いかに中島のファウル数が多かったかが分かる。1打席あたりの平均投球数(昨年は4.54、一昨年は4.32)も2年連続12球団トップだった。

 際どいコースをことごとくカットして、相手投手に多くの球数を投げさせる――。一見、地味で、目立たない打撃スタイルはしかし、球数制限のあるWBCで大きな武器になる。前回大会は1次ラウンド65球、2次ラウンド80球、準決勝以降95球の球数制限があった。今回も同様の見込みだから、特に大会序盤は粘れる打者が相手に与えるダメージは大きい。メジャーには中島のようなタイプがほとんどいないだけに、相手投手にとってなおさら負担になる。

 中島が今回、日本代表として白羽の矢を立てられた最大の理由もそこにあった。代わりのメンバーは後日、発表されるものの、中島はこの分野のスペシャリスト。誰かが代わりを務められるわけではない。「ファウル打ちの名人」が辞退した影響は計り知れない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  2. 2

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  3. 8

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  4. 9

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  5. 10

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃