谷繁前監督の“置き土産” 中日・鈴木翔太が遅すぎる初勝利

公開日: 更新日:

「4年目の初勝利なのですごくうれしい。今まで苦しかった。時間がかかりましたけど、1つでも多く勝てるように頑張りたい」

 六回途中、9奪三振2失点でプロ初勝利を挙げた右腕はこう言った。

 確かに時間を要した。静岡の聖隷クリストファー高校から13年ドラフト1位で入団。中日は1位指名で松井裕樹楽天)を外すと、当時の谷繁新監督は、スカウトの映像を見て一目惚れしていた鈴木を躊躇することなく外れ1位で指名した。同年の中日は12年ぶりのBクラス(4位)に終わり、ファンやOBから「なぜ即戦力でなく、球速が140キロにも満たない高校生なのか?」という疑問の声もあがったが、将来のエースと期待した指揮官は、この日の九回のマウンドに上がった伊藤準規(26)から背番号18番を取り上げ、鈴木に与えたほどだった。

 140キロ前後の球速でも、伸びのある直球とフォークが武器。しかし、スタミナ不足や故障多発で期待を裏切り続け、2年目までの登板はたったの7試合。昨年は一軍登板がなく、年俸は減額制限(25%)いっぱいの450万円までダウンした。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?