再調整実らず4敗目 ロッテ石川失った特異メンタリティー

公開日: 更新日:

 1カ月前と同じ言葉を吐いた。

 23日のソフトバンク戦に先発したロッテ石川歩(29)が、7回4失点で4敗目。今季は開幕から3戦3敗と精彩を欠き、4月18日に「抑え方が分からない」と言い残して無期限の二軍落ち。再調整を経てこの日のマウンドに上がったが、試合後にはまたも「(原因は)分からない。ダメだった」と絞り出すのがやっとだった。

 いまだにWBCの影響という声があるが、そもそも、大会期間中は好調を維持。日本代表で投手コーチを務めた権藤博氏は、「準決勝の米国戦に勝てば、決勝の先発は石川で決まっていた。ブルペンでの状態は完璧で、石川に託せば、間違いなく世界一、と思ったほど」と言っていた。

「いい意味で変わり者。大物と言ってもいい。重圧とは無縁といった振る舞いで、群れもせずに飄々としている。本人に聞けば、それでも昔は、プレッシャーに弱いタイプだったという。登板日は朝に食べたものをすべて戻してしまうほどだったとか。どうやって克服したのかと聞いたら、『ええ、緊張するのをやめました』って。変わってるでしょ。だから、初戦のキューバ戦もこいつしかいないと思って投げさせたわけです」(権藤氏)

 昨季のパの最優秀防御率投手。技術はある。必要なのは、悩みすら飄々と克服する、本来のメンタリティーだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の三振激減がドジャース打者陣の意識も変える…史上初ワールドシリーズ連覇の好材料に

  2. 2

    国民民主党から問題議員が続出する根源…かつての維新をしのぐ“不祥事のデパート”に

  3. 3

    党勢拡大の参政党「スタッフ募集」に高い壁…供給源のはずの自民落選議員秘書も「やりたくない」と避けるワケ

  4. 4

    「ロケ中、お尻ナデナデは当たり前」…「アメトーーク!」の過去回で明かされたセクハラの現場

  5. 5

    注目の投手3人…健大高崎158km石垣、山梨学院194cm菰田陽生、沖縄尚学・末吉良丞の“ガチ評価”は?

  1. 6

    夏の甲子園V候補はなぜ早々と散ったのか...1年通じた過密日程 識者は「春季大会廃止」に言及

  2. 7

    コカ・コーラ自販機事業に立ちはだかる前途多難…巨額減損処理で赤字転落

  3. 8

    巨人・坂本勇人に迫る「引退」の足音…“外様”の田中将大は起死回生、来季へ延命か

  4. 9

    高市早苗氏の“戦意”を打ち砕く…多くの国民からの「石破辞めるな」と自民党内にそびえる「3つの壁」

  5. 10

    「U18代表に選ぶべきか、否か」…甲子園大会の裏で最後までモメた“あの投手”の処遇