“殺人タックル”問題 日大のコンプライアンスに専門家苦言

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 一体、大学としてどう考えているのか。日大に取材すると、電話を幾度となくかけても広報室の回線は「ツーツー」という話し中か、つながらず。やっと、つながったと思ったら、「先週からずっとメディアの問い合わせだけでなく、苦情の電話も鳴りやみません」(広報担当者)というありさまだ。

■「危機管理学部」は何のため?

 日大は2016年度、「日大の学祖の理念を受け継ぐ学部」と鳴り物入りで「危機管理学部」を新設した。講義内容は「企業広報論」や「企業コンプライアンス論」などコンプライアンス教育を行っているはずだが、今回の問題対応を見る限り、全く実践できていないではないか。一体、何のための「危機管理学部」なのか。

「今回の日大の対応は問題です。問題が発生した直後、選手を指導したり謝罪をしたりするなど現場での対応をとらなかったこと。さらに大学側が第三者委員会をつくるなどして徹底調査する方針を示さず、説明する義務を怠っていることです。(監督の)指示の有無ではなく、危険行為だったという認識を即座に示すべきでした」(一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構の代表理事で、東京大学名誉教授の武藤芳照氏)

「危機管理学部」は「危機放任学部」に名前を変えた方がいい。

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