日大悪質タックルに見えた 大学スポーツ“勝利主義”の弊害

公開日: 更新日:

「もはや大学スポーツは終焉を迎えていると言ってもいいでしょう」――。

 こう言って憤りを見せるのはスポーツライターの谷口源太郎氏だ。

 社会問題にまで発展している日大アメリカンフットボール部員による悪質なタックルは、6日の関学大との定期戦で起こった。

 この選手は「最初のプレーで相手のQBにけがをさせる」という日大・内田正人監督(62)の指示により危険なタックルを仕掛けたとされている。

 内田監督は試合後にラフプレーを容認する発言をしたこともあり、前出の谷口氏は「日大のアメフトはスポーツではない」とバッサリだ。

「日大の選手による悪質なタックルはラフプレーではなく、完全な暴力です。勝つためなら手段を選ばない監督の姿勢がうかがえます。日大のアメフト部に限らず、スポーツを通じた人間形成など本来の目的を見失っている大学体育会の指導者は少なくない。これは多くの大学体育会に勝利至上主義が蔓延している証拠です。近年の少子化の影響で、私立大学の経営は厳しさを増している。マスコミの露出が増えれば大学のブランド力はアップする。受験者や学生を集めるため、スポーツ強化に取り組んでいる弊害です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言