著者のコラム一覧
津田俊樹スポーツライター

産経新聞記者として1992年アルベールビル冬季、同年バルセロナ夏季五輪を取材。運動部長、論説委員を経て、現在フリー。2019年に東京五輪開催をめぐる問題点を指摘する「ブレないスポーツ報道」(言視舎)を出版。

<5>東京五輪・パラリンピックに向け勝利至上主義の再考を

公開日: 更新日:

 アメリカンフットボールは、自らの専門性を発揮できる知的格闘技である。大男同士が激しくぶつかる横を小柄なRB(ランニングバック)が俊足を生かして駆け抜けていく。華麗なパスを繰り出すQB(クオーターバック)に襲いかかるディフェンス陣、勝敗の行方を託されるキッカー。緻密な情報戦のために、データの収集や分析をするスタッフもいる。故障者が出れば、救護にあたる女子部員の出番となる。

 魅力あふれるアメフトが日大の悪質タックル問題で苦境に立たされている。日本アメフト協会の殿堂入りメンバーに名を刻む関学大OBの古川明さん(87)は、どう思っているのだろうか。

「ひどいですな、あのプレーは。初めて見ました」

 半世紀以上、アメフトの普及と発展に貢献してきた重鎮の怒りは、この一言に凝縮されていた。

 フィールドの整備、審判の育成とレベルアップに努力を重ね、孫ほど年齢の差がある若手記者にも「スタッツ(公式記録)」を配る姿が目に焼き付いている。カレッジフットボールを文化にまで育て上げた功労者である。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」