著者のコラム一覧
津田俊樹スポーツライター

産経新聞記者として1992年アルベールビル冬季、同年バルセロナ夏季五輪を取材。運動部長、論説委員を経て、現在フリー。2019年に東京五輪開催をめぐる問題点を指摘する「ブレないスポーツ報道」(言視舎)を出版。

<3>悪質タックル問題の背後でうごめく「日本版NCAA」利権

公開日: 更新日:

 テレビが朝から晩までアメリカンフットボールを取り上げることなど、かつてあっただろうか。日大アメフト部選手による悪質タックル問題は関係者のキャラが立っていることもあり、ワイドショーにとって、いまや“お約束”のコンテンツになっている。問題のシーンの動画を見ながらスポーツ評論家が「春の定期戦は練習試合」と解説していた。秋のリーグ戦でもないのに、こんな蛮行をするなんて、という意味らしい。もちろん、どんな試合であっても許されることではないが。

「この人、分かってないなと思いました。われわれにとって、定期戦は公式戦です」(関学大OB)

 東の日大、西の関学大、名門校同士の定期戦は互いをリスペクトして行われてきた。裏切られた思いの関学大は「信頼関係が崩壊した」として来年以降、中止すると発表。伝統の定期戦の相手校は明大のみとなった。

 テレビ局はアメフトへの関心が薄かったのに衝撃的な映像に飛びつき、試合を見たこともないタレントのコメントを放送する。“腰の軽さ”がテレビ局の特徴とはいえ、真相に迫ることにはならない。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に先行された新聞は追いつこうと、もがいている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」