“塚原派”にも追い込まれ…コーチ不在の宮川紗江に引退危機

公開日: 更新日:

「犬死に」となってしまうのか。

 日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長(71)と夫の光男副会長(70)からのパワハラ被害を訴えたリオ五輪女子代表の宮川紗江(19)。指導を受ける速見佑斗コーチ(34)が暴力行為による無期限の登録抹消処分となり、専任コーチ不在の状態が続いている。

 現在は埼玉県内の施設で練習しているものの、見ているのは代理のコーチ。内容は基礎的なものにとどまり、高難度の技や課題には手をつけられない状況だ。五輪メダリストの池谷幸雄氏によれば「体操選手は1日単位で体の状態が変わる」。繊細な感覚の維持が必要とされる競技だけに、この“空白”は選手にとって命取りになりかねない。

 今回の騒動で宮川は世界選手権の代表候補を辞退。不退転の覚悟で声を上げた18歳に世間は同情した。協会の具志堅幸司副会長も宮川を擁護したが、速見コーチの暴力映像が公開されると、風向きが変わる。映像を見た具志堅副会長は衝撃のあまり数秒間沈黙。「これはアカンわ」と絶句した。当初は「個人としては早く(指導に)復帰してほしい」と話していたが、「処分が変わることはない。処分は妥当」と厳しい口調に変化。速見コーチが「重すぎる」と処分を不服として、指導者の地位保全を求める仮処分の申し立てを行った(のちに取り下げ)ことも、心証の悪さを引き立てた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差