CS進出で“地蔵”が一転…G由伸監督は辞任表明で変貌の皮肉

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 高橋由伸監督(43)が就任して3年、巨人ナインからも「なにを考えているのか分からない人」という声が少なくなかった。喜怒哀楽の感情に乏しく、選手と積極的にコミュニケーションを取るタイプでもない。監督とは本来、そういうものだとかばう関係者もいるにはいたが、結果的にチーム一丸という雰囲気はまったく熟成しなかった。

 そんな由伸監督が3日の辞任発表後、明らかに変貌した。4日の広島戦前のミーティングでは、涙ながらに選手に退団を報告。「悔しいけどこれが現実」と泣きながら頭を下げた。阪神に勝って3位でのCS進出を確定させた9日も、2―1から陽岱鋼が2点適時三塁打を放つと大きく手を叩いてなにやら絶叫。七回には小林にスクイズのサインを出して貴重な追加点をもぎ取ると、5点差で迎えた九回にはエース菅野の投入である。

 動かない、動けないでファンから「地蔵監督」とヤユされた采配にも最後の最後になって変化が出てきたのだ。

「辞任発表翌日の広島戦で今季8度目の完封勝利を挙げた菅野が『普段は誰のために投げるとかないですけど、きょうは監督のために投げようと思った』と言ったように、ここにきて選手の気持ちが一つにまとまってきたのは事実。チームの雰囲気は今が一番いい」(チーム関係者)

 辞任を決意したことで指揮官が変わり、それによって選手にもチームにも変化が出てきたというのだから皮肉な話ではある。

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