著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

巨人から移籍の長野は実質的な広島史上初の「FA獲得選手」

公開日: 更新日:

 広島から巨人にFA移籍した丸佳浩の人的補償として、巨人から長野久義が広島に移籍することになった。同じく炭谷銀仁朗の人的補償で西武に移籍した内海哲也に続いて、巨人生え抜きの大物選手がまたも他球団に流出した(プロテクトから外れていた)わけだから、巨人ファンの失望と衝撃は相当なものだろう。

 一方、広島側に立ってみれば、丸の退団はあったにせよ、長野クラスの大物選手が他球団から移籍してくるというのは大きな出来事だろう。思えばFA制度が導入されて以降、広島は川口和久に始まり、江藤智、金本知憲新井貴浩ら、生え抜きの中心選手を何人も手放してきた。黒田博樹前田健太はMLB移籍だが、自前で育成した中心選手を全盛期バリバリのころに失うという意味では同じだ。そう考えると、広島は大きな戦力ダウンには慣れているという見方もできる。その戦力ダウンによって長期低迷していた時代もあったが、近年では持ち前の育成力を武器に常勝球団にのし上がってきた。

 しかし、その逆の戦力補強になってくると、広島が他球団の大物選手を獲得したというケースは非常に少ない。それもそのはず、かつては球団の経営方針によりFA戦線に乗りだすこと自体がなかった。近年はその方針も変化し、2009年には日本ハムからFAした藤井秀悟、翌10年には横浜からFAした内川聖一の調査・獲得に参入したこともあったが、いずれも成功していない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  1. 6

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 7

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  3. 8

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    《門田博光の巻》「打撃の求道者」は練習方法もケタ外れだった…僕が地獄を見た“10分”の要求

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁