春のセンバツに出場でも「プロ注目の選手」には騙されるな

公開日: 更新日:

 23日に始まるセンバツに向けて、スポーツ紙や雑誌に「プロ注目の……」という形容詞があふれ返っている。

「プロ注目の140キロ右腕」とか、「プロ注目の左の本格派」といった具合さ。

 どの球団もキャンプが始まるころには、今年のドラフトに向けた最初のスカウト会議を済ませている。会議用にスカウトが担当地区の注目選手をリストアップしているのは事実だ。

 けれども、オレたちがチェックしたのはあくまでも昨年の秋季大会や練習試合であって、センバツが行われるのはそれから3カ月も4カ月も後になる。実際に甲子園で見たら上から投げていた投手が横手投げに変わっていたり、体の開きが早くなってフォームがバラバラになっていたりするケースも中にはある。

 だからこそ秋の状態をもとに作成したリストは、参考にしてもうのみにはするなってのが部長の持論だ。つまりスポーツ紙が「プロ注目」って書いてる選手のことだ。

■「甲子園で見ると“あれっ?”」

「地方の球場でプレーする選手は、なぜか良く見えるものさ。甲子園と比べたら対戦相手のレベルも低いし、地方球場はファウルゾーンも狭く、オレたちが比較的、近い位置から選手を見ることも関係しているのかもしれない。だから自分がリストに載せた選手でも、甲子園で見ると“あれ? こんな選手だったっけ”って思うことが結構あるんだ。逆にリストに載ってなかったり、マスコミがノーマークの選手にも掘り出し物はいるから、自分の目できちんとチェックすることが重要なんだ」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋