ヤクルト村上が今季1号 “なりきり青木宣親”でようやく結果
「エラーを反省しています」
4日、今季1号を放ったヤクルト村上宗隆(19)の言葉は反省に満ちていた。DeNA戦で二回、同点2ランを放つも、四回に三ゴロを悪送球。失点にはつながらなかったが、試合は大敗し、その後も「チームに迷惑をかけてきたので」と反省の弁が止まらなかった。
「結果を出すしかない」が口癖の19歳は、2000年生まれで高卒2年目の「ミレニアム世代」。同期には、日本ハムの清宮幸太郎、ロッテの安田尚憲、広島の中村奨成ら、甲子園を沸かせたスターたちがゾロゾロいる。熊本の九州学院卒の村上もまた甲子園の土を踏んだ球児のひとりだが、出場は1年夏のみで無安打の初戦敗退。それでもドラフトでは清宮をクジで外した巨人、楽天と3球団が競合した。
プロの門をくぐって1年。世代の中心、清宮は今季、オープン戦で右手首を負傷して戦線離脱。安田も開幕二軍スタートとなった。中村はまだ一軍デビューすらしていない中で、村上は開幕スタメンを勝ち取った。
今年1月、ロスで自主トレを行う青木宣親に弟子入り。1年目はDeNAの宮崎モデルだったバットも師匠モデルに替えた。青木は打撃理論やトレーニング方法、体のケアに対する意識、道具のこだわりにおいてチーム内で並ぶもののいない存在。村上もその影響を受け、打撃フォームを観察して盗める部分は盗み、試行錯誤を繰り返してきた。
本塁打の後は3三振。宮本ヘッドコーチも「そんなに最初からうまくいかない。タイプは……T―岡田。まだこれからです」と、エリート育成を続けるようだ。