泥沼ヤクルトの元凶…リリーフ酷使の“働き方改革”が急務
2週間も勝利から遠ざかっている泥沼11連敗中のヤクルト。26日の中日戦では15日以来8試合ぶりに先制点を奪い、青木、山田、バレンティンの3者連続本塁打が飛び出しながら逆転負け。絶望感の漂う一戦だった。
投打の歯車がかみ合わないチームにあって、中でも深刻なのが昨季も問題視されてきた救援投手陣のフル回転だ。今季はここまで、ハフ、マクガフが共にリーグ最多の25試合に登板。五十嵐、梅野、近藤がリーグ7位の22試合と続き、登板数トップ10のうち5人をヤクルトが占めている。
リリーフ陣は昨季も馬車馬のように働いた。近藤は両リーグ最多の74試合に登板。抑えの石山は71試合を任され、登板過多の影響か今季5月に上半身のコンディション不良で離脱した。
昨オフ、トレードで日本ハムに移籍した秋吉も、ヤクルトでは投げまくった経験を持つ。2015年は74試合、16年も70試合に登板。昨季は不調で35試合にとどまった。その秋吉は言う。
「(日本ハムは)『休めるときはしっかり休む』という感じはあります。ヤクルトは70試合とか投げるけど、こっち(日本ハム)は投げても55試合とか。ヤクルトだと(登板)間隔が空くと投げたりすることもありましたが、こっちは中7日とか、だいぶ間隔が空いたとしても投げないケースがあります。連投が当たり前だったから逆に慣れるのが難しいんですけど……」
現在、ヤクルトのチーム防御率は先発(4.85)、救援(4.01)ともにリーグワースト。中継ぎを酷使する“ブラック球団”ともいわれている。「働き方改革」をしなければ、連敗が止まったとしても、不安は消えない。