著者のコラム一覧
佐々木裕介フットボールツーリズム アドバイザー

1977年生まれ、東京都世田谷区出身。旅行事業を営みながらフリーランスライターとしてアジアのフットボールシーンを中心に執筆活動を行う。「フットボール求道人」を自称。

バルサ戦よりシティ戦を選んだのは名将ペップがいたから

公開日: 更新日:

何も声をかけられなかった

 試合終了後、公式会見を済ませて控室に戻るペップと鉢合わせた。ほんの1メートルほどの距離。いわば“マンマーク状態”で一緒に階段を降りたのだが、何も声を掛けられなかった。

 この仕事をしていると、フットボールアイドルと会話できる機会も多い。そして、彼らを前にしても冷静で居られるようにもなるものだ。しかし、この時ばかりは違った。

 仮にマン・オブ・ザ・マッチを勝ち取ったFWスターリングと通路ですれ違ったとしても、気軽に話し掛けられていただろう。ベルギー代表MFデ・ブライネしかり。ロシアW杯でロストフでやられた<悪夢の14秒>の仕返しをウィットをかませながらやった自信だってある。

 しかし、ペップには無理だった。躊躇してしまったことで<世界で戦えない己の弱さ>を感じたのと同時に、彼をキッチリと受け止め上手くこなせる(コーチの)アルテタの凄味を思い知った瞬間でもあった。

 新シーズンの幕開けを告げるコミュニティ・シールドは8月4日に迫っている。ペップを身近で感じられたことで、欧州シーズンを観る楽しみがまたひとつ増えた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー