著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

瀬古リーダー自画自賛 レジェンド中山竹通がMGCを一刀両断

公開日: 更新日:

 3位に終わった大迫傑には疑問を呈した。

「設楽君につかなかったなら、20キロ以降のどこかでキロ2分50秒くらいまで引き上げて仕掛ける覚悟が必要だった。そのペースで2キロ押し続けることができれば他を離せますから。慎重だったのか緊張したのか、その判断ができずに、2時間11分のペースにはまって抜け出せなかった」

 大迫は速く走れることができても、まだマラソンの勝負師になっていないとの指摘だ。

「MGCは東京五輪の肩書があったから盛り上がったんです。来年以降に東京五輪はないと考えれば、自分の未来につながるレースができたのか。世界が2時間切りを狙っている時代ですよ」

■「瀬古さんの気持ちは分からない」

 87年の福岡国際での一発勝負に向け、瀬古は春のボストンで、谷口浩美はロンドンで優勝してライバルを牽制した。一方の中山は、7月に瀬古の持つ日本記録を破ることでスピードを誇示しプレッシャーをかける戦術をとった。1万メートル27分35秒33は14年間破られなかった。記録は伸びぬまま、32年後の“一発勝負”は笛太鼓が喧しいだけでレベルは比較にならないほど低調だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然