賞金王狙うノリスの“不格好アイアン”理論 今平は7位後退
【ゴルフ日本シリーズJTカップ】第2日
カッコ悪いスイングにはワケがある。
賞金ランク2位のS・ノリスは通算5アンダーでトップの星野陸也に1打差の2位をキープ。逆転賞金王の絶対条件となる「優勝」を狙える位置にいる。賞金トップの今平周吾はスコアを伸ばせず通算3アンダーの7位。
ノリスは188センチ・100キロと大柄のフェードヒッターだが、インパクトの後に右足を前に出し、歩き出すことがよくある。母国(南アフリカ)の英雄G・プレーヤーもこのようなスイングで打っていたことがある。それを真似しているのか?
プレーヤーにレッスンを受けたことがある並木俊明プロが言う。
「プレーヤーは身長が168センチと小柄。体をフルに使って打っていた。『プレッシャーのかかる場面こそ、体を回せ』と教わった。重圧や緊張で体が止まり、手打ちになれば左に引っかけるからです。ノリスが打った後に右足を前に出すのも理屈は同じです。右足を送り出すとクラブがインサイドに抜ける。体が止まらず、左足への体重移動がスムーズに行える。だから左に引っかけたくないときによくやっている。この日の16番(パー4)、17番(パー5)の第2打がそうです。18番(パー3)の第1打は普通に打っていた。ピン位置が手前28ヤード、右5ヤード。グリーンの左より、右サイドに外したくなかったからでしょう」
ちなみに並木プロは「左に曲げたくないということでは、理にかなっているスイングですが、スイングが固まっていないアベレージゴルファーにはお勧めしません」とのことだ。